フィラメント


時が止まれば

優しさは死に

古い時計の

狂気は翌日の

さもしい歌声

音階の階段を駆け上がる

感情と

機械仕掛けの

太陽光

眩しい?

青い空の

魚眼レンズから

古い日記が

ぱらぱらと

遠い涙の終わりのように

降り注ぐ

さよならのわけは

謎のまま

巨大なバスが

頭上を走る

最後が

優しさに

埋もれた

花のままならば

錆びた電飾の焼け焦げた

フィラメントの一瞬の輝きに

自らの仇を重ねても悪くはない






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