
2025年 18.7×30.9×6.0㎝


『時の魔女 /ユーフェミア』
Ⅰ. 時の魔女
ユーフェミア。
仮面の内側に深い孤影を滲ませ、猫眼の光彩で時の贖いを見つめる魔女。
掌には、瑠璃色に微睡む貝殻の試験管。
ひと粒ごとに死者の記憶が沈殿している。
時の呪文とともに耳殻に寄せれば、 失われた過去と未踏の未来が潮騒のようにさざめき、
世界は錆びた歯車の楽音に合わせて組み直されてゆく。
II.消失
芽吹く世界の胎動に呼応して、ユーフェミアは実存から剥がれ落ちる。
時の記録からこぼれ落ち、誰の記憶にも物語にも寄港せぬまま。
光と追憶が斜交する黄昏れどき、呪文の余韻だけが、空洞を渡る風のように反響する。
Ⅲ.顕現・再生
次元の澱み。
かつて、生きた世界の残影を記憶の底に沈めたまま、ユーフェミアは沈黙の中に像を結ぶ。それが過去か未来か、
あるいはすべての時と記憶を孕んだ球体の内部なのか、彼女にもわからない。
ただ、時の裂け目に呪文を囁き、またひとつ、新たな世界を孵化させる。
Ⅳ.円環
ユーフェミア。
時を統べるために、自らを時の砂に変えた魔女。
仮面の奥、隠した瞳には、幾千の時の綻びが流星の破片のように漂っている。
時の魔女/ユーフェミア
Euphemia: Witch of the Hours
2025年 18.7×30.9×6.0㎝
・魔女綺譚シリーズページ
・お取扱店 → antique Salon
[技法]
デジタルペイント、デジタルプリント、コラージュ、アッサンブラージュ、水性塗料、アクリル絵具、錆塗装、エイジング塗装、エイジング加工、樹脂造形、ジェスモナイト、ウレタンニス、木工
[素材]
時計パーツ、コルク、貝殻、試験管、歯車、古書紙片、螺子、鉄、アクリル板、紙、木材
